スポーツ・インサイドアウトBACK NUMBER
MLBの本塁打量産と3人の伏兵。
遅咲きのジャーニーマンに要注目。
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph byAFLO
posted2017/07/08 08:00
イチローとマリナーズ時代に同僚だったスモーク。ついにそのスラッガーとしての力が発揮されつつある。
彼ら3人は、本格的に開眼したのだろうか?
彼ら3人は、本格的に開眼したのだろうか。モリソンやスモークの場合は、潜在能力の開花という言葉が当てはまるかもしれない。テイムズの場合は、「異文化との接触」が引き金になったといえるかもしれない。理由はいろいろ考えられるが、即断はできない。かつてのライアン・ラドウィックやアーロン・ヒルのように、一時的に爆発しても、そのあとふたたび不満足な選手生活へと逆戻りしていく例は、けっして珍しくないからだ。
というわけで、先を読むのはなかなかむずかしい。ただ、スター候補だった人がある程度のキャリアを積んだのち脇役にまわり、そこで渋い活躍を見せるというケースは、芸能の世界などでしばしば見受けられる。
モリソンやスモークには、そんな匂いが感じられる。3人のジャーニーマンは「伏兵」以上の存在になれるのだろうか。慌てて過大評価せず、じっくりと行方を見ていきたい。