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野村敏京の辞書に「スランプ」は無い。
全米女子で樋口久子以来の優勝を。
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2017/07/10 11:00
最近になってようやく専門的なトレーニングや食事管理などを始めたという野村。伸びしろはまだまだある。
プレーオフでは「私が勝つと思っていた」。
野村は、4月のテキサスで、クリスティ・カー(米国)とのプレーオフを制し、米ツアー通算3勝目をあげた。
試合後の会見で「(プレーオフでは)私が勝つと思っていた」と強気に言い放った。
もちろん、これは決して米ツアー通算19勝のカーを見下した発言ではない。単に「相手が誰でも、自分が必ず勝つ!」という強い気持ちの表れにしか過ぎないのである。
「もちろん弱気になることもありますが『自分が勝つ、絶対に勝つんだ!』と自分自身に言い聞かせるんです」
次に狙うのは、メジャー制覇である。年間で5つあるメジャー大会でも、特に全米女子オープン選手権で勝ちたい。
「世界中から最高峰のプロゴルファーが集った試合ですから。全米女子で優勝したら世界ナンバー1ですよ」
40年ぶり2人目の日本人選手によるメジャー制覇なるか?
もし優勝したら、40年ぶり2人目となる日本勢の快挙となる(海外メジャー優勝は1977年の「全米女子プロゴルフ選手権」の樋口久子までさかのぼる)。
「緊張? しないです。こういうふうに打ったら、どこに(ボールが)いくって分かっているんで。たとえミスをしても、ミスの原因が分かってるから、次に同じミスをしなければいいだけです」
ゴルフを始めてから10年以上、地道な積み重ねでプレースタイルを確立してきた。
「(全米女子)楽しみです!」
いつも通り、力強くハッキリと言った。
日本のエース、野村敏京にブレはない。