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柏木「うちは引いて守るのが苦手」
浦和の守備崩壊、原因は何か。
text by
轡田哲朗Tetsuro Kutsuwada
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2017/06/24 09:00
昨季の浦和は年間28失点と、1試合平均失点が1点台を下回っていた。その規律を取り戻せば、守備への不安の声は収まるはずだ。
前輪駆動こそが“強い浦和”復活のカギなのだ。
今季の浦和について、データ上で失点数を見ても、14試合で20失点(平均1.43)という数字は、昨季の14試合終了時点での9失点(平均0.64)から、2倍以上になっている。このままのペースでリーグ34試合を終えれば、50点近い失点になる。
攻撃陣が35得点(平均2.5)をマークしているものの、無得点試合が3試合あるように、全試合で2点、3点と取れるわけではない。失点数が減っていかない限り、優勝はまず難しいだろう。
だが、失点を減らしたい、守りたいという思うあまり、自陣のゴール方向に全体が引っ張られていくのは解決策にはならないだろう。それこそ、過去の失敗例をなぞる可能性が高い。前輪駆動でチームを引っ張り、敵陣で守る勇気を持ち切れるか。その姿勢が蘇るかどうかが、そのまま“強い浦和”が復活するかどうかのカギになる。