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西武打線、盗塁王帰還で完成形に!
金子侑司&源田壮亮、魅惑の1・2番。
text by
市川忍Shinobu Ichikawa
photograph byKyodo News
posted2017/06/14 07:00
俊足を生かし、昨季は53盗塁で自身初のタイトルを獲得した金子。辻発彦監督からの期待も大きい。
「早く故障を治して、練習を再開すれば……」
ファームではトレーニングコーチやメディカルコーチと相談を重ね、徐々に練習の強度を上げた。全力で走れるようになったのは一軍登録の2週間前。「痛みはない」と気丈に語ったが、現在も試合後のケアが欠かせない状態ではある。
ケガで思い通りに体が動かない間、金子はポジションを争う木村や田代、そして外野守備にも挑戦している外崎修汰などの活躍を、どのような思いで見ていたのだろうか。
「早く故障を治して、しっかり練習を再開すれば、自分もやれるという自信がありました。だから他人を気にせずに、とにかく自分のケガを早く治そうと考えていましたね」
自分が一軍でプレーする姿をイメージしながら、リハビリに励んだと話す。
源田と金子はいつも電話で連絡を取り合っていた。
そして、金子が不在の間、盗塁を着々と積み重ねていたのが、ルーキーの源田壮亮である。6月12日現在、17個の盗塁を決めパ・リーグトップの数字を残している。
「源田が盗塁のトップを走ってくれているので、それは素直にうれしいですよ。自分はここからがスタートなので、自分の通算盗塁を1個1個、積み重ねていけばいい。同じチームでタイトルを取ってくれればうれしいです」(金子)
開幕からスターティングメンバーで出場を続けている源田は言う。
「オープン戦の途中、金子さんがケガで一軍を離れてからも、いつも電話で連絡を取り合っていました。だから一軍に戻ってきて、特にブランクを感じることはありません。電話では同じ走者として、いろいろな話をしました」
相手ピッチャーのけん制や、フォームの特徴などを確認し、金子の一軍復帰に備えてきた。そして金子が戻ってからは金子が1番、源田が2番を打つオーダーが定着しつつある。
源田は続けた。
「金子さんが走者として一塁にいて、自分が打席に入る場合も増えてくると思います。開幕からずっと1番を打っていた秋山さんとは、いろいろなケースに応じてどう対応するかという話をしてきました。秋山さんだけではなく、他の選手とも話をしているので、金子さんとも同じ感覚でできると思います」