濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
堀口恭司vs.所英男はミスマッチか?
“紙一重”を追求するRIZINの面白さ。
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byNorihiro Hashimoto
posted2017/05/28 08:00
所(写真中央)は、RIZIN GPでの「最後の挑戦」として闘うことを決意したという。
「那須川天心という存在は規格外」
キックルール、MMAルール、あるいは双方を交互に行なうミックスルールという手もある。
主催者としては、ファンの声も聞きながら決めたいそうだ。
「那須川天心という存在は規格外。型にはめたくない」とは榊原実行委員長の言葉である。
それにしても、“やるということだけ”が決まっていて、何をやるかは決まっていない対戦というのは他のジャンル、他の団体ではありえないこと。賛否両論になるだろうし、RIZINでは勝ったり負けたりの才賀が無敗の那須川と闘うことそのものに違和感を覚えるファンもいるようだ。
ただ、それも含めての“話題性”だと言えなくはない。
バカバカしいということなら、そもそも那須川天心にMMAをやらせてみようという発想からしてバカバカしくはある。「錦織圭はあれだけ運動神経がいいんだからゴルフとの二刀流もいけるんじゃないか」とは誰も考えないと思うのだが、格闘技ではバカバカしさとロマンが紙一重の場合があるのだ。
そして、その紙一重を追求するのがRIZINという舞台の個性なのだろう。