テニスPRESSBACK NUMBER
窮地に燃える錦織圭が戻ってきた!
急きょ参戦ジュネーブでの手応え。
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byAFLO
posted2017/05/26 11:45
トップ10をめぐる争いが激しさを増す中、錦織のジュネーブ参戦は全仏オープンに向けての良い“たたき台”となっているようだ。
「負けてもおかしくない試合」をものにした意味。
「大事な場面でいいプレーができた。大事な場面こそいいテニスができたので挽回できた」
と錦織は胸を張った。ジュネーブ参加の目的が試合勘を取り戻すことなのだから、大事な場面、終盤の大ピンチで集中力が上がったのは良い兆候だ。こういった「負けてもおかしくない試合」(錦織)をものにした意味は大きい。
「こういう試合に勝つことで、ちょっとずつ自信がつけばいい」
とは本音だろう。不安視された右手首の古傷も、この試合に限っては気にする様子は見られなかった。
「体力が続く限りは――この大会は優勝するために来ているので――行けるところまで行きたい」
優勝宣言というほど勇ましくはないが、手応えが増していることがうかがえる、頼もしいコメントが聞かれた。