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桐生祥秀は五輪なら1本目で失格!?
フライングは想像以上に重いのだ。
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph byAFLO
posted2017/05/21 07:00
桐生の0.084というタイムは確かに「反応できる人間もいるかも」と想像できるラインではある。しかしフライングのルールは厳しいのだ。
フライングの経験から立ち直って9秒台を出した選手も。
上海のレースで優勝した中国の蘇炳添も、2013年モスクワ世界陸上の準決勝でフライングを経験している。大舞台の準決勝でのフライングは、蘇にとってショックな出来事だったと思うが、その後着実にキャリアを重ね、2015年に地元で行われた北京世界陸上では準決勝で9秒99の中国記録を出し、決勝に進出している。
上海での経験は桐生だけではなく、ケンブリッジやサニブラウンにとっても大きな経験になったはずだ。サニブラウンは「集中力がきれた」、ケンブリッジは「隣の2人がいなくなって1人で走っている感じだった」と話したが、世界陸上や五輪の予選、準決勝でも今回のようなことは十分に起こりうる。
3選手とも思うような結果は出せなかったが、今回の経験を今後どう活かしていくのか気になるところだ。