話が終わったらボールを蹴ろうBACK NUMBER
「タイミングがズレる」U-20の不安。
必要なのは、サッカーを楽しむ自信。
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byAFLO
posted2017/05/17 11:00
課題点の修正に取り組みつつも、大舞台を楽しむ心持ちで大会に臨むこと。若き日本代表が躍動するために必要なエッセンスだ。
'99年の小野伸二らはサッカーを楽しむ精神があった。
キャプテンの言葉は、チーム全員の思いでもあろう。
10年ぶりのU-20W杯で注目度、期待値ともに高いが本番では楽しんでほしいと思う。
'99年、ナイジェリア・ワールドユースで準優勝したチームは小野伸二を始め、みんな楽しそうにサッカーをしていた。どんな相手にも萎縮せず、「オレたちの方がいいサッカーをしている」と自分たちのサッカーへの自信と楽しむ精神があった。
自分たちの強みを持ち、心の拠りどころとなるものがあれば劣勢になっても戦える。だから、初戦のカメルーンに負けてもまったく動じず、タフな戦いを乗り越えて決勝まで登り詰めていくことができた。
ホンジュラス戦では、課題がいろいろ出たが、本番までの数日間で自分たちのよりどころとなる守備を向上させれば戦える自信はさらに増幅する。堂安が言う「50%の出来」を80%ぐらいには高められるだろう。
前述したように、本番では耐えて苦しい時間帯、イメージ通りにいかない時もある。
だが、そういうことを含めてサッカーを楽しむことができれば坂井の言うように「いい結果を持ち帰る」ことは十分に可能だ。