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キャリアのピークは誰が決めるのか。
谷原秀人と池田勇太の年の取り方。

posted2017/04/19 08:00

 
キャリアのピークは誰が決めるのか。谷原秀人と池田勇太の年の取り方。<Number Web> photograph by Yoichi Katsuragawa

練習中に、いい表情を見せてくれた池田勇太と谷原秀人。若い才能の出現と選手寿命の伸長で、ゴルフ界の世代は今本当に幅広いものになっている。

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桂川洋一

桂川洋一Yoichi Katsuragawa

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Yoichi Katsuragawa

「彼は何歳に見えますか?」

 4月のマスターズ翌週に行われる、サウスカロライナ州でのRBCヘリテージ。米ツアーの試合にスポット参戦した谷原秀人を観ていた家族連れのギャラリーに聞いてみた。

 父親らしき男性はビールの小瓶を片手に「初めて見たけど、27……いや、24歳くらいかい?」

 38歳だと伝えると、驚きいっぱいに「本当かよ。パターがうまい選手だよなあ」と言った。

 人種の違うもの同士が互いの年を推し量るのは難しい。日本人は男女問わず、西洋人からは得てして幼く見えるらしい。欧米で酒類を手にした際、年齢確認のIDの提示を求められ、驚いた経験を持つ方も多いだろう。

 実年齢より若く見られたことを喜ぶ人もいるが、歩んできた年月を無視されたようで悲しむ人もいる。そんな時、彼らはどう思うだろうか。

2回目なのにテレビでは「初出場」と紹介。

 谷原がマスターズと、このRBCヘリテージに出場することは、1カ月前には多くの人が想像できなかった。

 マスターズ前週の世界ランキング50位以内入りを目標に、1月から世界を転戦。シンガポール、ミャンマー、豪州、メキシコ、米国と渡り歩いた。実はマレーシアでの欧州ツアーに出場するチャンスもうかがっていた。

 3月のWGCデルテクノロジーズマッチプレー。予選リーグ初戦でジョーダン・スピースを下してから、準決勝でダスティン・ジョンソンに敗れるまで無傷でベスト4入り。世界ランクを48位(当時)に上げ、土壇場でオーガスタへの切符をつかんだ。マスターズ当週、現地のテレビでは「初出場の選手」と紹介されていたが、2007年以来、10年ぶり2度目の出場だった。

【次ページ】 突然、荷物をまとめて帰国した前回のアメリカ挑戦。

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