プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
オカダvs.柴田が新日本に残したもの。
勝者なきIWGP。桜の季節の記憶。
text by

原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2017/04/11 17:00
全身全霊をかけて戦ったオカダと柴田。果たしてこの試合に本当の勝者がいたのか否か……。
「また、やりましょう、と伝えたい」
リング上に勝者はいなかった。
数分前までの熱い鮮烈な記憶を、新しい記憶が塗りつぶすように、覆い隠しつつあった。
それでも、オカダvs.柴田のIWGP戦は国技館に集ったファンのそれぞれの記憶の中で根強く語り継がれるだろう。
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試合前は言いたい放題だった2人だが、オカダは翌日こんなことを言った。
「リング上では痛みで話し合えたと思います。でも、結局は分かり合えなかったと思っています。柴田さんには、また、やりましょう、と伝えたい」
オカダは「オレ、強いな」と感じたという。
柴田戦を終えて、オカダは「いい経験」をして、また成長した。

