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浅野拓磨、ドイツ移籍後初の2得点。
野心をかき立てる久保裕也の存在。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byAFLO
posted2017/04/12 11:40
浅野はサンフレッチェ広島時代にリーグ戦2ケタ得点を記録していない。だからこそ、ドイツで得点意欲をさらに高めている。
1点取ったらもう1点と、どんどん積み上げていきたい。
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督から招集を受けているとはいえ、日本代表における浅野の立場は安泰ではない。眼に見えるアピールとしてのゴールが、彼にも欲しいところだった。
カールスルーエを退けたシュツットガルトは、16勝6分6敗の勝点54で首位に立っている。とはいえ、2位のブラウンシュバイクとは勝点差なし、3位のハノーファーとは勝点差1、4位のウニオン・ベルリンとは勝点3差だ。1部へ自動昇格できる上位2チームと、入れ替え戦に出場する3位を巡って、残り6試合は壮絶なサバイバルとなるだろう。
それだけに、シュツットガルトにとっては浅野の2ゴールが頼もしい。マネのケガが長期化しそうななかで、この日本人FWの爆発は1部復帰へのラストスパートを支えるからだ。
「ゴールを取れていないなかでも、チャンスに絡んだりしていることについては、つねに自信を持っています。それを早く生かしたい。それだけですね。1点取ったらもう1点と、どんどん積み上げていきたいと思います」
3月の日本代表合流当時に、浅野はこうも話していた。シーズン通算得点を「2」から「4」とした今も、気持ちは変わらないだろう。「クラブでも代表でも、僕はどんどんアピールをしていく立場です」と、22歳は野心を隠さない。