プロレス写真記者の眼BACK NUMBER
46年目の新日本プロレスの近未来。
オカダとタイガーマスクWの遭遇。
text by
原悦生Essei Hara
photograph byEssei Hara
posted2017/03/08 17:30
タイガーマスクWにレインメーカーを見舞うオカダ。2人の濃厚なレスリングは大田区体育館の観客の目をくぎ付けにした。
「オレの名前だけで、新日本プロレスを食わせてやる」
試合はわくわく感や楽しさを超えたものになった。27分間に渡った戦いは、二人とも一時は動けなくなったほどのダメージを負った。華麗な空中戦だけではなかった。キックを競い、試すかのように互いに容赦なく踏みつけ、痛めつけた。
「自分で指名しておいて、言うのも何ですけど、きつい戦い。ここまでやるとは思ってなかったです。この旗揚げ記念日、新日本プロレスの代表は、ボクしかいないでしょう」
オカダは自信たっぷりだ。
「それこそ40周年の時から言っていますよ。オレの名前だけで、新日本プロレスを食わせてやるようにしてやるって。それを実行するだけです」
「Wにその気があって、目指すものがあるなら……」
オカダはタイガーマスクWも語った。
「危険な技だけでなく、一発一発の蹴りも鋭いですし、技も的確に決めて来たので。ボクもここまで長く戦うとは思っていなかったですから苦戦しました。Wにその気があって、ここまでの戦いをして、それで終わりならそれでもいいし、目指すものがあるなら、オレはその目指すものを持っていますので、目指してきてもいいんじゃないかなと思います」
目指すものがIWGPのベルトをさしていることは明白だ。
「ドームだろうがどこのメインだろうが、新日本プロレスの代表が、アイコンが、立つべき場所だと思いますので、ボクしかいないでしょう。他のヤツは(それで)いいのか? とは思いますけどね。そのままでいいなら、そのまま、楽な生活、楽なレスラー人生を送ってくれ。ただ、オレこそが、メインに立ちたいって言うんだったら、NEW JAPAN CUPに優勝して、このオレに挑んできたらいいと思います」