酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
WBC過去3大会、選手成績をマジ調査。
最多安打はイチロー、最多勝は?
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNaoya Sanuki
posted2017/03/07 08:00
記念すべきWBC第1回大会で、日本を優勝に導いたのは松坂大輔だった。この活躍が、翌年のメジャー移籍にも影響したに違いない。
投手では、6試合負けなしの絶対エースが君臨。
次は、3大会通算での投手の成績だ
1.松坂大輔 6勝0敗 6試合27.2回 防御率1.95 2006年、2009年
2T.前田健太 2勝1敗 3試合15回 防御率0.60 2013年
2T.上原浩治 2勝0敗 3試合17回 防御率1.59 2006年
2T.ダルビッシュ有 2勝1敗 5試合13回 防御率2.08 2009年
4T.1勝5人(岩隈久志、牧田和久、大隣憲司、攝津正、涌井秀章)
なんと、17勝のうち3割以上の6勝を松坂が挙げている。
松坂はWBC2大会連続で、全体での最多勝を獲得した。過去3大会トータルでも松坂の通算6勝は1位だ。彼の活躍がなければ、WBCでの連覇はあり得なかった。
残念なことに松坂は、2009年のWBCの後は、一度も規定投球回数に達せず、不振が続いている。WBCでの消耗はそれほど大きかったのだろうか。何とか再起してほしいものだ。
ともあれ、この数字を見ると、WBCでは、投打でチームを引っ張る存在が必要だということがわかる。
そこそこの成績を残す選手ではなく、ここぞというときに力を発揮するリーダーが必要なのだ。
イチローも松坂大輔も出場しなかった2013年の大会で、日本が敗退したことをみてもそれがわかるだろう。
小久保ジャパンの33試合で成績上位なのは?
今回の大会では、投打のリーダーは出てくるのだろうか。
現在の、小久保裕紀監督率いる「侍ジャパン」は、2013年秋にスタートした。以後3年半にわたって、チームを熟成させてきた。
この間、33試合を戦った。2014年の日米野球は親善試合を含めて4勝2敗。2015年のプレミア12は7勝1敗、その他の強化試合は13勝6敗、合わせて24勝9敗だった。
この33試合の通算成績から、2017年WBCの投打のリーダーを占ってみよう。