プロ野球亭日乗BACK NUMBER
筒香&坂本を導く松井秀喜の打撃論。
メジャー仕様か、自分らしさの徹底か。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byKyodo News
posted2017/02/27 17:00
ソフトバンクとの練習試合で、初回に左前打を放った筒香。試合そのものは0-2で敗戦となった。
メジャーの投手相手に戦える準備は十分整うはず。
ベネズエラ代表のフェリックス・“キング”・へルナンデス(マリナーズ)やドミニカ共和国代表のジョニー・クエト(ジャイアンツ)、米国代表のアンドリュー・ミラー(インディアンス)ら超一流投手たちの速くて重くて動くボールを打ち返すために、どういう侍打線を組むか。
3月3日の阪神との強化試合からは、このメンバーにメジャーでの実績もあり、米国でのキャンプでも順調な仕上がりを見せている青木宣親(アストロズ)が加わる。またソフトバンク戦で走者と交錯して右肩を打撲したのが心配されるが、前回大会で実績のある内川聖一(ソフトバンク)もいる。
そういう意味では、メジャーの投手を相手にしても十分に戦える布陣は揃うはずだ。
あとは小久保裕紀監督がメジャー向きの打撃ができる選手たちと、日本流でも独特な打撃センスを持つ選手たちを、いかに有機的につなげて打線をマネジメントしていくか。残り4試合と日本での予選ラウンドではそれを試行錯誤する。
固定観念を捨てて、そこをきちっと見極められるかに、世界一奪回への打線のカギは握られる。