フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
全米フィギュアの女子もチェン!?
新女王は中国系米国人で、まだ17歳。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAFLO
posted2017/01/25 11:30
エキシビションでカレン・チェンは、鮮やかな衣装を身にまとってリンクを見つめるファンを魅了した。
もともと能力はあった。足りないのは自信だけ。
長年チェンを指導してきたタミー・ギャンベルコーチは、「彼女に能力があることはわかっていた。足りないものは自信だけだったので、それを強化するようにしてきました」とコメント。
特に米国では、チェンのようにほぼノーマークだった選手が突然トップに躍り出ることも珍しくない。このチャンスを国際舞台でうまく生かすことができるかどうかは、本人にかかってくる。
チェンは新全米チャンピオンとして、ヘルシンキ世界選手権に赴くことになる。
25歳のワグナー、10年目の初銀メダルの意味。
世界銀メダリストのアシュリー・ワグナーは、SPで2アクセルの着氷が少し乱れて3位スタート。フリーでは7度の3回転を降りたものの、3フリップの後につけた3トウループが回転不足になり、140.84、総合211.78で2位に終わった。
「今日は良い演技ができた。世界選手権の代表に選ばれることが目標でした。ここでポイントを逃した部分を参考にしてこれから世界選手権に向けて準備をしていきます」とコメント。
10年連続で全米選手権に出場してきたワグナーはこれまでタイトルを3度、銅メダルを3度手にしてきたが、実は銀メダルは今回が初めてである。
若い子たちがどんどん上がって来る中で、25歳の彼女が表彰台に上がり続けている秘訣はなにかと聞かれて、ワグナーはこう答えた。
「答えているうちに、感極まってしまいそうです。なぜなら私がやっているのは、とても難しいことだから。15歳か16歳で初めてこの大会に出たとき、10年後に自分がまだ続けているなんて想像もしていなかった。私はとても頑固者で、このスポーツを心から愛しているからできたのです」