「がんばろうKOBE」を合い言葉に、リーグ優勝。

「こんな状況で野球なんてできないと思っていたし、でもキャンプに行ったら、3食ついていてお風呂にも入れて、ちゃんと寝るためのベッドもあって、『自分たちだけこんな生活をしていていいのか？』という後ろめたさがありました。帰ってきて街を見たらやっぱりボロボロで。それでも、ここでオープン戦があった時にはすごくたくさんの方に入っていただいた。その姿は、着の身着のままという感じで、その印象は今も覚えています。でもその時来てくれた人の多さを見た時、『やらなあかんな！』と思ったんです」

　その年、オリックスは「がんばろうKOBE」を合い言葉に、リーグ優勝を果たした。

「気持ちは変わらないというのが一番大事」

　ほっともっとフィールド神戸での一軍公式戦は今後も継続されるが、二軍施設は完全に舞洲に移る。田口二軍監督は率直な思いをこう明かした。

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「この場所に対してはすっごく思い入れがありますし、ここを離れることに対して寂しさは相当あります。でも、場所は変わっても、気持ちは変わらないというのが一番大事。僕の気持ちは何にも変わりません」

　神戸の地に思いを残しながらも、新天地の準備は着々と進んでいる。1月18日には寮生が舞洲の新施設を見学した。

【次ページ】　新施設はトレーニングルームや練習場が最新鋭に。