オリンピックへの道BACK NUMBER
2020年へ若き女子柔道家が躍動。
グランドスラム東京で光った5人。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2016/12/11 08:00
東京五輪に向けての有力候補に躍り出た阿部詩。一二三との兄弟での同時出場に向けて着々と実力をつけている。
「東京では兄と2人で絶対に優勝したい」(阿部)
素根は講道館杯の決勝でも朝比奈と戦い、有効で敗れている。グランドスラムではゴールデンスコアにもつれる拮抗した試合を繰り広げ、最後は指導で準優勝に終わったが、わずかな期間でさらに成長を見せた。
「悔しいです。(朝比奈は)勝てない相手ではないと思います」
高い志が見て取れた。
リオに出場した代表選手が不在の階級も多かったが、その中で実績を残した選手たち。
阿部は言う。
「東京では(兄と)2人で絶対に優勝したいです」
朝比奈はこのように抱負を語った。
「東京の金メダルしか考えていません。2020年へ向けて、私が引っ張っていきたいです」
オリンピックイヤーを締めくくる月の大会で、それぞれに手ごたえをつかんだ選手たちは、次のオリンピックイヤーを視野に、進んでいこうとしている。
一方で今大会は欠場した第一人者たちがいる。実績ある選手と勢いに乗る若手が切磋琢磨する中で、代表のレベルは上がっていくはずである。