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初の王者戴冠5日後にF1引退発表!
ロズベルグが衝撃の決断に至った経緯。
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byGetty Images
posted2016/12/08 11:15
近年は時に緊張関係が走ることもあったライバル、ハミルトン(右)についに勝利し、引退を決意したロズベルグ(左)。
少年時代からの親友でチームメイト、そしてライバル。
そして、もうひとり、ロズベルグが伝えた人物がいる。
同い年で、少年時代からの親友であり、現在のチームメートであり、チャンピオンになるための最大のライバルだったハミルトンだ。
その直後、ハミルトンは若かりしころの2人の写真をSNSに投稿し、ロズベルグを祝福した。
衝撃の引退発表翌日の12月3日、メルセデス本社があるドイツ・シュトゥットガルトで開かれたファンイベントに出席したロズベルグとハミルトン。
ハミルトンが「ドイツ語を勉強したいんだ。『ここに来ることができてうれしい』って、ドイツ語ではどうやって言うの?」とロズベルグに質問すると、ロズベルグは笑ってこう言った。
「ドイツ語の先生を探しているんだったら、僕に電話してよ。まだ就活中だからね」
心を鬼にして、親友であり、最大のライバルであるハミルトンを倒して、チャンピオンに輝いたロズベルグ。素晴らしい25年間のレース人生だった。