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監督に反逆し、ファンを殺害予告!?
インテルの内部騒乱はなぜ続く。
text by
弓削高志Takashi Yuge
photograph byAFLO
posted2016/11/18 11:30
“良識派”であるピオリ氏就任を受けて、周囲との調和を常に心がける長友にチャンスが巡ってくるのかもしれない。
初陣はミラノ・ダービー、長友に定位置は……?
ピオリの初陣は、20日の13節ミラノ・ダービーだ。
「90分間もたない」と揶揄されるチーム全体のスタミナや失点したら途端に戦意が萎えるメンタルの弱さ、得点源FWイカルディへの過度の依存など、大一番でのデビューを前にピオリには手をつけるべき難題が山程ある。
初陣後の対戦相手もフィオレンティーナやナポリ、サッスオーロや古巣ラツィオといった強敵・難敵揃い。ELグループリーグ最後の2戦も控えており、まったく気の抜けない大勝負続きのカレンダーが待ち受ける。
「ここからひと月が勝負。全員の力が必要だ」
就任会見で、新指揮官はチームの再結束を訴えた。
ELサウサンプトン戦で痛恨の決勝OGを献上したDF長友佑都にとっても、レギュラー奪回に向けてシーズンの仕切り直しだ。
インテルを「狂人たちの檻」に喩えた冒頭のツイートは「もしそうじゃなければ、インテルじゃないんだな、コレが……」と結ばれている。
冬の到来を前に混乱の火種がなおもくすぶり続けるインテルにあって、常識人ピオリは狂人たちを御することができるのか。初陣ミラノ・ダービーは必見だ。