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監督に反逆し、ファンを殺害予告!?
インテルの内部騒乱はなぜ続く。 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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posted2016/11/18 11:30

監督に反逆し、ファンを殺害予告!?インテルの内部騒乱はなぜ続く。<Number Web> photograph by AFLO

“良識派”であるピオリ氏就任を受けて、周囲との調和を常に心がける長友にチャンスが巡ってくるのかもしれない。

干されていたMFは敗戦後にSNS上で“ざまあみろ”。

 独善的すぎる理想主義者に選手たちは反発した。

 イスラエルの無名クラブに敗れたEL初戦の戦犯として干されていたMFブロゾビッチは、同2節スパルタ・プラハ戦でチームが連敗すると“ざまあみろ”とでも言いたげな挑発的画像をSNSにアップ。

 いよいよ負けが込み、デブールの戦術運用と采配能力に大きな疑問符がつくようになった9節アタランタ戦では、若手主体の相手に完敗。試合翌日の練習場で叱責したデブールに、選手らが声を張り上げて反論する騒ぎも起きた。

 極めつけは“イカルディ自伝騒動”だ。

ウルトラス相手に主将が「かかってきやがれ!」。

 日頃から素行に問題のある若き主将イカルディが、先月10日に自伝を発表・発売したのだが、一昨季のサッスオーロ戦で起きたインテルのウルトラス(=熱狂的サポーター)との衝突を述懐したページで、彼らを完全に敵視した内容がマズかった。

「クソどもめ、上等だ。相手になってやるからかかってきやがれ。てめえらが何百人で来ようが関係ねえよ。俺の方も、殺しを何とも思ってないゴロツキどもを100人ばかりアルゼンチンから呼ぶからよ。てめえら、俺が南米でも指折りの凶悪犯罪エリア育ちだってことを知らねえらしいな」

 絶対的タブーとされるファン批判どころか、犯罪予告ともとれる過激な暴言のオンパレードにクラブ上層部は大激怒。アウシーリオSDは「23歳(の若さ)で自伝出版とは、一体何を考えているんだ?!」とカミナリを落とした。

 10万ユーロの高額罰金に加え、自費で本の回収と内容を修正した本を再版することを条件にイカルディはキャプテンマーク剥奪を免れたが、もはやチームの規律の乱れと監督の求心力喪失は隠しようがなく、指揮官交代は避けられなかったのだ。

【次ページ】 オーナーは南京、会長がジャカルタ在住では……。

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