辻直人のB.LEAGUER DIARYBACK NUMBER
NBL最後のMVP、川崎・辻直人の確信。
「バスケットの醍醐味はシュート」
posted2016/10/06 10:00
text by
辻直人Naoto Tsuji
photograph by
Kiichi Matsumoto
記念すべき第1回は、新リーグ開幕への思いや意気込み、ホーム開幕戦となった対横浜ビー・コルセアーズを終えての心境を語りました。どうぞお楽しみください。
Bリーグが開幕した9月22日。その日、僕たち川崎ブレイブサンダースは試合がなかったけれど、メディアでも開幕のことが、取り上げられ、興奮していたせいなのか、前日は布団に入っても、なかなか眠りにつくことができなかった。日本バスケット界にとっての歴史的な第一歩。あらたなスタートを前に、自然と気持ちは高ぶっていた。
昨季まで日本バスケット界には、NBL、bjリーグ、二つのリーグが存在していた。僕が所属する川崎はNBL。そして、もう一方がbjリーグ。この二つのリーグが統合し、この秋、「Bリーグ」として、生まれ変わった。
そんな中、昨季までNBL、bjリーグ、それぞれのリーグで戦っていた選手たちは、「自分たちこそトップリーグだ」という誇りを持ち、プライドを剥き出しにして戦うだろう。そう話す僕自身がそうだ。これまで特に意識することはなかったが、1つのリーグで戦うことになれば、必然的に対抗心も出てくる。
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僕ら川崎には、昨季のNBLチャンピオンとしての意地もある。絶対に負けられない。もちろんどのチームが相手でも、常に闘志を持って、挑んでいくつもりだ。
日本代表にも選ばれ、これまでのシーズンとは違う。
プロ野球、Jリーグに続き、Bリーグは日本で3番目のプロリーグとなった。幼い頃から野球はテレビ中継されているのが当たり前となっていて、Jリーグもすでに20年以上の歴史を刻み、大衆に認知されている。
バスケットも早くそうなればいいなという期待は膨らむが、まずは僕ら選手が魅力的なプレーを見せ、バスケットの楽しさを伝えていかなければならない。コツコツと地道に積み上げていくしかないのだ。これからBリーグがどれだけ認知され、そして、地域に浸透していくか。それらはすべて自分たち次第ということだろう。
個人としても、これまでのシーズンとは少し気持ちは異なる。日本代表にも選ばれ、これまで以上に、注目されるだろう。代表に相応しいプレーを見せなければならない。