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2戦連続MOMで大フィーバー中。
原口元気の意外なマメさと野望。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2016/09/22 11:30
ゴールを演出する役割を果たしているだけに、次に原口が必要としているのは今季初ゴールである。
指揮官から求められる「6ゴール、6アシスト」。
「真司くんが言っていたのは、(ヨーロッパのカップ戦があると)じっくりトレーニングをしたくても、なかなか時間が取れないということ。それだと、今のオレにとっては、問題というか……。もちろん、ELに出たかったけど、出られなくなって(試合の間隔が)1週間ある週が多いということは、身体を作れる時間があるということ。もしかしたら、自分にとってはラッキーだったかもしれない」
もちろん、メンテナンスのために原口はマッサージ師を呼んで、身体のケアをしてもらうことも多いという。当然ながらお金もかかるが、それも必要な投資だと考えている。
全ては最高のトレーニングを積み、選手として成長するためにある。
ダルダイ監督からは、今季の目標として「6ゴール、6アシスト」を求められているという。もちろん、昨シーズンから「これからゲンキが身につけるのは得点力だ」と監督は話していた。原口はそれを受け止めながら、成長するために必要なことに優先順位をつけ、丁寧に取り組んで来たにすぎない。
しっかりとした計画を立てたうえで、地道に努力を続けてきて、成果が表れ始めた。その進化にようやく周囲が気づいたというのが「ハラグチ・フィーバー」の実情なのだろう。そして、この状態がこれから来るさらなる活躍の幕開けを告げるものだとしても、偶然ではなく必然のもののだ。