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ホテルの照明からベッドシーツまで。
手倉森誠監督の精密なブラジル視察。 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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photograph byAFLO

posted2016/08/01 11:20

ホテルの照明からベッドシーツまで。手倉森誠監督の精密なブラジル視察。<Number Web> photograph by AFLO

現地での手倉森誠監督の写真を探すと、表情がどれも明るいことに驚かされる。期待は高まるばかりだ。

テストマッチで負けても、本番で勝てばいい。

 日本サッカーが強みとするスカウティングにも、手倉森監督は必要以上に寄りかからない。地域予選や五輪出場決定後のテストマッチとリオ五輪では、戦う環境が明らかに異なるからだ。何よりも気候が違う。

「我々はスピードとパワーを求めているけれど、その戦いを全試合で追求する大会にはならない。ゆっくりとしたリズムのサッカーもできないと。アラカジュでトレーニングをしてブラジルと試合をしたら、我々もサッカーを変えるかもしれない。この戦いかただからこの練習をする、というのではなく、その時その時に変える柔軟性がないと難しい。対戦相手のスカウティングも、だから、そのまま受け止めることはしない」

 7月30日のブラジル戦は、0-2で敗れた。選手からは厳しいコメントが聞こえてきたが、手倉森監督はポジティブな姿勢を崩さない。1月のアジア最終予選の前も、昨年12月にイエメン、ウズベキスタンと2試合連続でスコアレスドローを演じている。失点は許さなかったが得点をあげられなかったゲーム展開から課題を洗い出し、アジアの頂点へ駆け上がっていった。

「我々は何かあるたびに、いつも勝てない世代と言われてきた。アジアで優勝したからといって、勝ち続けられるわけじゃない。勝ったり負けたりしながら成長していくのは間違いない。この部分を高めればオレたちはやれるんだ、というものを、選手たちは勝てなかった試合からも探してきた。負けた試合も、本番で勝つために負かされている。大事なところで勝てばいい」

手倉森監督「何かを成し遂げられそうだと思っている」

 テストマッチの結果はともかく、チームが強みとする一体感は損なわれていない。およそ2年半の活動の集大成へ向けて、むしろより強固なものとなっている。アジア最終予選に負けない魂の宿ったゲームを、リオ五輪でも見せてくれるはずだ。

「選手みんなが一体感の重要性に気づいたからこそ出せた、出せたからこそアジアチャンピオンになれた。世界に対しても、それに気づけているメンバーで構築されている、と確信している。18人のメンバーのほかにもいい選手はたくさんいますけど、そういったチームのまとまり、個人が持つ責任と覚悟は、オーバーエイジを含めた今回のメンバーもしっかりとしている。何かを成し遂げられそうだと思っている」

 8月4日(現地時間)のグループリーグ初戦は、3日後に迫ってきた。

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