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南相馬は、相馬野馬追だけじゃない。
「馬女」に嬉しい温泉、厩舎、美食。
posted2016/07/27 11:15
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Akihiro Shimada
千有余年の伝統を誇る世界最大級の馬の祭「相馬野馬追」が、7月23日から25日まで、福島県相馬市と南相馬市で行われた。440騎の騎馬武者による壮大な戦国絵巻が街の様相を一変させ、訪れた人々を魅了した。
野馬追が終わると、街はいつもの静かな顔をとり戻す。
それでも、相双地区と呼ばれるこの一帯が「馬の街」であることに変わりはない。年に一度の野馬追のために、犬を飼うのと同じような感覚で、自宅の敷地内や、近くの厩舎で馬を飼育している人がたくさんいる。
そんな街の魅力を、馬や競馬が好きな「馬女(うまじょ)」に向けて発信しようと、同じ女子たちが企画したユニークな観光マップが完成した。
南相馬観光協会の「みなみそうま好きっぷ馬(ま)っぷ」である。
引退馬のいる厩舎からパワースポット、温泉まで。
企画を立ち上げ、取材にあたった6人全員が女性。現在も担当しているのは2人だが、そのひとり、南相馬観光協会の小田真奈美さんは、競馬に詳しいわけではないが、伯父が野馬追に出ており、家で馬を飼っていたので、小さいころから周りに馬がいたという。
「南相馬といえば野馬追ですが、野馬追の時期以外にも通年楽しめるところがたくさんありますので、馬が好きな女性にぜひ来てほしいと思っています」
マップには、乗馬体験ができる施設や競走馬を引退した馬を繋養している厩舎などのほか、パワースポットや美肌温泉やグルメ、宿泊施設、お土産なども紹介されている。
「掲載しているお店には、店長が女性だったりと、女性のおひとりさまでも入りやすいところがいくつもあります」
このマップは1万部限定で、南相馬市内の道の駅南相馬やセデッテかしま、各観光協会の窓口などで配布されている。また、南相馬観光協会のホームページ(http://minamisomakanko.org/)からダウンロードすることもできる。
女子でなければ行ってはいけないというわけではないので、野馬追取材のあと、マップに載っている、馬に触れ合うことのできる6つの施設のうちのひとつ「松浦ライディングセンター」に行ってきた。