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EURO後に伸びる国、落ちる国。
ポルトガルは“一発屋”ではない! 

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遠藤孝輔

遠藤孝輔Kosuke Endo

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photograph byTakuya Sugiyama

posted2016/07/11 11:50

EURO後に伸びる国、落ちる国。ポルトガルは“一発屋”ではない!<Number Web> photograph by Takuya Sugiyama

ポルトガルの悲願の優勝を果たしたC・ロナウドたち。「トロフィーは、すべてのポルトガル国民と、すべての移民、そしてチームを信じてくれたすべての人達のものだ」とコメントした。

ポーランド、ハンガリーも成長の伸びしろアリ。

 継続路線を歩むのはポーランドも同様。主将のレバンドフスキが27歳、中盤に不可欠なクリホビアクが26歳とまだまだフル稼働できる年齢で、EUROで名を上げた攻撃的MFのカプストカ(19歳)を筆頭に面白い若手も次々と台頭している。今後も一定の競争力を保つはずだ。ワールドカップ予選で戦うのはルーマニアやデンマーク、モンテネグロなどで、3大会ぶりの本選出場が視野に入っている。

 グループリーグを首位通過する驚きを提供したハンガリーは、欧州王者のポルトガルやスイスなどとワールドカップの出場権を争奪することになる。

 16強入りの立役者であるシュトルク監督の続投が決まっており、EUROの最年長出場記録を塗り替えた40歳のGKキラーイも代表での戦いを継続する見通し。メジャートーナメント連続出場を狙う。

ウェールズやアイスランドの躍進でW杯の13枠も激戦に。

 大きな転機を迎えたのはスウェーデンとチェコだ。

 前者はイブラヒモビッチが、後者はチェフが代表のユニフォームを脱いだ。どちらも自国の最多キャップを打ち立てた偉人であり、チームがすんなりと穴を埋められるとは考えにくい。それぞれの後継者(スウェーデンはグイデッティ、チェコはバツリーク)、そして、チーム全体でレジェンド引退をカバーできなければ、しばらくは国際舞台から遠ざかるかもしれない。

 一方、オーストリアは主将のフクスが代表引退を表明。とはいえイブラやチェフほどの存在感を放っていたわけではなく、チームが被る痛手はそれほど大きくないだろう。

 ヨーロッパに割り振られたワールドカップ出場枠は「13」(開催国のロシアは予選免除)。その争奪戦がEURO予選以上に熾烈を極めるのは間違いない。

 ウェールズやアイスランドの躍進により、EUROに出場しなかった国々も虎視眈々と番狂わせの機会を窺っているはずだ。

 オランダの復活も十分にありえる。

 スペインとドイツによる“二強体制”が終焉を迎え、今後は群雄割拠の戦国時代に突入するかもしれない。

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