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中京学院大・吉川尚輝は攻守に派手。
プロスカウトが「うちのよりうまい」。 

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小関順二

小関順二Junji Koseki

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photograph byNIKKAN SPORTS

posted2016/06/11 11:30

中京学院大・吉川尚輝は攻守に派手。プロスカウトが「うちのよりうまい」。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

2016年の野球界は田中正義や吉川尚輝(写真左)ら、「ドラ1候補」の上を行く「12球団1位候補」という言葉が飛び交う逸材揃いである。

六大学、東都の各校は学業優先だが……。

 さて、今回の大学選手権だが、東京六大学リーグ代表の明治大が初戦で関西国際大に延長タイブレークの末1-2で敗れ、東都大学リーグの亜細亜大は前で紹介したように準々決勝で中京学院大に1-5で敗れている。2年前の2014年には慶応大、亜細亜大が揃って初戦で敗れているので、屈指の名門リーグの早期敗退は珍しいことではない。

 明治大は授業優先で全体練習が満足に取れず、個人練習主体だと聞いている。これは東京六大学リーグ全体の傾向で、それでいて「超高校級」と謳われる有力高校球児はこぞって明治大、立教大、法政大をめざし、早稲田大にも毎年4名の推薦枠がある。プロが注目する高校球児を多数入学させながら、学業優先で全体練習が少ないという矛盾、これは東都大学野球リーグにも見られる現象だ。

 それに対して4強に進出した上武大には、高校時代に脚光を浴びた選手は長澤壮徒(4年・外野手)しかおらず、中京学院大、中央学院大、奈良学園大には1人もいない。無名の集団を「打倒、名門リーグ」で鍛え上げ、たとえば上武大は関甲新大学リーグ全体の底上げにも寄与している。

 大学野球はどうあるべきなのか――今大会の明治大、亜細亜大の早期敗退と地方リーグの躍進は今後の大学野球を考える上で興味深い問題提起となった。

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