オリンピックPRESSBACK NUMBER

貫けなかったサーブと守備システム。
男子バレー、本当は勝ち筋があった!? 

text by

米虫紀子

米虫紀子Noriko Yonemushi

PROFILE

photograph byAFLO

posted2016/06/07 11:00

貫けなかったサーブと守備システム。男子バレー、本当は勝ち筋があった!?<Number Web> photograph by AFLO

決め打ちでブロックに飛ぶ、という方法には勇気がいる。それでも、体格で劣る日本が勝つには必要な作戦だったのではないか……。

海外組が倍以上に増えたフランスの躍進。

 今回、2004年アテネ五輪以来12年ぶりの五輪切符を獲得したフランスのキャプテン、バンジャマン・トニウッティは、この4年間でフランスが強くなった要因の1つとして、「選手が国外でプレーするようになったこと」を挙げた。

 ヨーロッパの中でフランスのリーグはそれほどレベルが高くないため、選手が国外へ出るようになり、昨年のワールドリーグで優勝するまでになった。ロラン・ティリ監督もこう語る。

「2014年は海外でプレーしている選手が5人だったけれど、今は14人中12人が海外でプレーしている。そうした選手が増えると、多くのものをナショナルチームにもたらしてくれる。海外での経験は非常に大切だと考えている」

 カナダも、独自の育成プログラムで強化した選手をヨーロッパやブラジルのリーグに送り出し、今回24年ぶりの五輪出場を果たした。

明確な哲学を持った外国人監督の招聘を。

 対世界の経験不足という意味では、指揮官も同様だ。'14年に全日本監督に就任した南部監督は、V・プレミアリーグのパナソニックで輝かしい実績を残したが、代表監督を務めたのは初めてだった。

 長く滞っていた世代交代を進め、人脈を活かしてそれまで少なかった海外遠征を増やし、選手に海外チームとの実戦経験を積ませたことは功績だ。ただ、世界に勝つための戦術や采配の引き出しは少なかった。大一番を前に方針が揺れてしまったのも、国際舞台での経験や哲学が確立されていなかったからではないだろうか。

 V・プレミアリーグを見ていても、豊田合成のアンデッシュ監督やJTのヴェセリン・ヴコヴィッチ監督など、世界でしのぎを削る中で自身の哲学を築いてきた監督は、シンプルだが説得力のある言葉や戦術でチームを一変させ、選手に自信を与えて結果を出している。

 4年後の東京五輪とさらにその先、世界トップレベルに対抗できる日本代表を築いていくためには、世界で勝つ明確なアイデアと実績を持った外国人監督が必要ではないだろうか。

コメントする・見る

関連コラム

BACK 1 2 3 4

この記事にコメントする

利用規約を遵守の上、ご投稿ください。

南部正司
柳田将洋
石川祐希
清水邦広
リオデジャネイロ五輪
オリンピック・パラリンピック

バレーボールの前後のコラム

ページトップ