球体とリズムBACK NUMBER
バーディー映画化で岡崎役は誰に!?
プロデューサーが話してくれた舞台裏。
text by
井川洋一Yoichi Igawa
photograph byAFLO
posted2016/05/26 10:30
ジェイミー・バーディーと岡崎慎司。彼らはレスターファンにとって、永遠に忘れられない2トップになったはずだ。
映画化を決めたのは優勝が決まるはるか前。
──あなたは元々、レスターのファンですか?
「いや、僕はチェルシーファンなんだ(苦笑)。だから、今日はちょっと複雑な心境だよ(最終節の相手はチェルシーだった)」
──バーディーはプレミアリーグ王者の一員となり、この夏にはEUROにも出場するでしょう。もしそこでも活躍して、イングランドが決勝にでも進んだら、映画のフィナーレとしても最高ですね。
「そう願っているよ。おとぎ話の締めくくりとして、それ以上のものはないよね。でも今季の彼とレスターの歩みも、見事なシナリオだった。映画化は11月末に決めたのだが、まだチームが優勝する保証はなかったし、その過程では不測の出来事も起こった。例えば、4月のウェストハム戦でジェイミーが退場となり、その後の2試合で出場停止になったように。でもこれも筋書きに意外な展開を与えてくれたし、ジェイミーを欠いたチームは一層団結して、彼の穴を埋めて見事な戦いを見せた」
──バーディー本人に映画化の話をしたときは、どんな反応でした? 現地メディアには、「ビックリだね。でもそれが本当なら、やってくれればいい」とそっけなくも聞こえる返事をしたようですが……。
「そうみたいだね。でも僕が話した時は、喜んでいたように見えたけど。彼は普段はとても謙虚な男で、あまり感情を表に出さないタイプだから、嬉しいことがあっても少し微笑むくらいなんだ。彼と親しい人の話を聞くかぎり、悪い気はしていないみたいだよ」
──公開はいつ頃を予定していますか?
「来年の夏だね。日本では違うかもしれないけど、イングランドなどの欧州各国では、W杯かEUROが開催されない年の夏は、フットボールファンにはすることがあまりないんだ。来年はその年にあたるから、居場所をなくしたフットボールファンが映画館に来てくれることを願っているよ」