サッカーの尻尾BACK NUMBER
敗退率83%を覆したレアルがCL4強。
3得点ロナウド「最高の夜じゃない」。
text by
豊福晋Shin Toyofuku
photograph byAFLO
posted2016/04/13 11:40
レアル・マドリーで300以上のゴールを積み上げてきたロナウドは、この夜もその数字を3つ伸ばし、チームの窮地を救ってみせた。
今季、ベルナベウでのCLは18得点0失点。
ジダンに知将や戦術家のイメージはないが、少なくとも現マドリーの選手にとって名将であることは間違いない。
「ジダンの立ち振る舞いや物腰は好きだし、とてもやりやすい。それに、選手としても尊敬していた人だから」と、ロナウドも試合後に指揮官との相性の良さを強調した。多くの選手が同じ気持ちだろう。
加えて、今季はベルナベウで戦ったCLの成績が素晴らしい。ここまで18得点0失点。ベルナベウでの強さを準決勝でも活かすことができれば、11度目のタイトル獲得に向けて大きく前進するだろう。
「僕にとっては、これまでで最高の夜というわけじゃなかった。3点は決めたけど、もっといいプレーをした試合はあったから」ロナウドはさらりと語った。
彼が求めているのは、ヴォルフスブルク相手の3点などではないのだ。
「あと一歩。不可能はない」
監督ジダンに最高の夜をもたらした男は、早くもその先を見ていた。