甲子園の風BACK NUMBER
センバツはアルプススタンドに注目!?
2016年、話題のブラバン応援を紹介。
posted2016/03/20 08:00
text by
梅津有希子Yukiko Umetsu
photograph by
Hideki Sugiyama
春のセンバツがいよいよ開幕。吹奏楽コンクールの全国大会が行われる、“吹奏楽の甲子園”こと「普門館」で金賞をとることをひたすら目指すという体育会系吹奏楽部で青春時代を過ごし、現在は高校野球ブラバン応援研究家としてニッチなジャンルを邁進している筆者が、今大会注目のブラバン応援曲を紹介したい。
21世紀枠として初出場の小豆島は、今や全国各地の高校が吹き、野球応援のスタイルを一変させた名応援曲「コンバットマーチ」の作曲者、三木佑二郎氏が手掛ける「小豆島コンバット トゥギャザー」に要注目。
関東一高の名物応援といえば、「西部警察 PART2 ワンダフル・ガイズ」だ。おもに夏だが、同校が甲子園に出場すると、アルプススタンドには同窓会のごとく吹奏楽部OBが駆けつける。
同校吹奏楽部は、'80~'90年代にかけて、東京代表として全日本吹奏楽コンクールに出場していた常連校。当時は男子校だったため、集結する黄金期のOBは男だらけ。試合のど頭から、甲子園の青空をつんざくような大迫力のトランペットが鳴り響くと、ゲームそっちのけでブラバン応援ばかり聴いている筆者は、「ああ、来てるな」と、ニヤリとしてしまうのである。
新曲が毎回話題。今大会の実力No.1の吹奏楽部とは?
今大会で、吹奏楽部の実力No.1は、間違いなく大阪桐蔭だろう。
吹奏楽コンクール激戦区である関西代表として、全国大会に連続出場中。同校の応援には型があり、攻撃開始の合図はいつも「TOINファンファーレ」から。次にマーチの名曲「サーカス・ビー」へとつなぐのが定番だ。「You are スラッガー」や、“浪速のモーツァルト”ことキダ・タロー氏作曲の「アルプス・キダ・タロー」などのオリジナル曲も有名な同校だが、毎回披露される新曲を楽しみにしているファンも多い。
今大会で演奏するのは、ズバリ、「スター・ウォーズ」。
日本屈指の実力を誇る吹奏楽部が、アルプススタンドで奏でるあのメインテーマは必聴。筆者は先日同校を訪問し、贅沢なことにひと足先に聴かせていただいたのだが、これがもう、鳥肌が立つほどカッコいい。
23日(水)9時開始の、対土佐戦をお楽しみに。