オリンピックへの道BACK NUMBER
五輪代表選考のゴタゴタを忘れるな!
田中智美、リオまでの「地獄の道程」。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byYohei Osada/AFLO SPORT
posted2016/03/14 11:30
「今回は決まったと思う」と語った田中。日本人2着の小原は「勝負の世界なので1番以外は違うっていうことは十分分かっている」。リオへは1万m出場に切り替える。
陸連関係者にとって、ホッとする結果に。
名古屋ウィメンズマラソン次第では、代表選考が再び大きく揺れる可能性があった。ある意味、陸連関係者にとって、ホッとする結果だったかもしれない。
ただし、それは結果論に過ぎない。
昨年の世界選手権代表選考で、そして今年もリオデジャネイロ五輪代表選考の大会が進む中において、多くの疑問が飛び出し、批判も出たことが消えるわけではない。
だから、代表選考が大会の成績にどのように結びついているのかを精査しつつ、選考のあり方、選ぶ側の責任は検証されるべきだ。
少なくない現場の人間が不信感を抱くことになったこの2年。
リオデジャネイロ五輪へ向けて、選ばれた選手たちのバックアップはむろんのこと、リオ後のためにも、重要な課題は残されている。