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武藤嘉紀は交代させたくない選手?
「点を取る」だけではない新境地。
text by
ミムラユウスケYusuke Mimura
photograph byAFLO
posted2016/02/09 18:10
冬にマンチェスター・Uが獲得に動いたとの報道が流れた武藤だが、今はドイツの地で力をつける時だ。
エースナンバー「9」の真価が問われる。
今後のキャリアの中で、どれほど細心の注意を払ったとしても怪我はする可能性はゼロにはならない。それはサッカー選手の宿命だ。まして、接触を伴うプレーで怪我をしたわけで、今回の離脱を避けるのは容易ではなかった。
周囲が驚くようなスタメン落ちの屈辱も味わった。欠場を余儀なくされる怪我をした。そして、武藤はその度に、苦しい状況をプレーで変えてきた。
ここから待ち受ける復帰までの道のりをいかにして、進んでいくのか。マインツのエースナンバー「9」を背負った選手の真価が問われている。
そして、そこで正しい道に進んでシーズンを締めくくることが出来れば――。2016年に入ってからの武藤の半年間について、マインツの指揮官が笑みを浮かべて「キャリアのなかで最も重要な時間は、この半年だったかもしれないね!」と答える日もやがて来るだろう。