フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
次々現れるロシア・フィギュアの新星。
欧州選手権を初制覇したメドベデワ。
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph byAP/AFLO
posted2016/02/05 12:00
ロシア選手権では、ISU非公認ながらフィギュア女子の歴代最高得点も記録しているメドベデワ。
3アクセルは浅田のみという時代に逆戻り!?
世界選手権ではトゥクタミシェワの不在により、女子でプログラムに3アクセルを入れるのは、トップ選手の中では浅田真央のみという状況に戻る(カナダのアレーヌ・シャトランなど挑んでいる選手は他にもいるが、まだ試合で成功させたことはない)。
練習する予定はあるのか、将来的に必要だと思うか、と会見で聞かれるとメドベデワは「今シーズンはないけれど、もしかすると来シーズンに向けて4サルコウを試してみるかも。でもまだわかりません」と回答。ラジオノワは「まだ試したことはない」と簡単に答え、ポゴリラヤのみが「コーチの意見によるけれど、私としては(3アクセルを)試してみたいと思っている」と意欲を見せた。
高かった、欧州におけるロシアの壁。
フリーではラトビアのアンジェリカ・クチヴァルスカが、ほぼノーミスに見える演技を滑りきって大きな歓声を受けた。だが7度の3回転ジャンプのうち2つが回転不足の判定になるなど4位に留まり、ロシアの壁を崩すことはできなかった。
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現在の欧州においてロシアの女子の壁は厚い。
特に200点越えをした上位2人と勝負していける選手は、日本とアメリカのトップ女子たちのみだろう。
来シーズンはまたさらに下から、トップのロシア女子ジュニアたちが上がってくる。欧州選手権におけるロシア女子の支配は、当分続きそうな見込みだ。