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次々現れるロシア・フィギュアの新星。
欧州選手権を初制覇したメドベデワ。

posted2016/02/05 12:00

 
次々現れるロシア・フィギュアの新星。欧州選手権を初制覇したメドベデワ。<Number Web> photograph by AP/AFLO

ロシア選手権では、ISU非公認ながらフィギュア女子の歴代最高得点も記録しているメドベデワ。

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田村明子

田村明子Akiko Tamura

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AP/AFLO

 1月29日スロバキアのブラティスラバで行われた欧州選手権では、昨年の女王エリザベータ・トゥクタミシェワが不在だった。12月のロシア選手権で8位に終わり、代表に選ばれなかったのである。

 ソチ五輪女王のアデリナ・ソトニコワが6位、ソチ五輪団体戦で大活躍したユリア・リプニツカヤが7位。そんな厳しい国内での戦いで表彰台に上がり代表となったロシアの女子3人が、ブラティスラバの表彰台をも独占した。欧州選手権で女子の表彰台をロシアが独占したのは、6回目のことである。

女王としての貫録が出ていたメドベデワ。

 優勝したのは、初優勝のエフゲニア・メドベデワだった。

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「キス&クライでうれし泣きをしたのは、人生で初めてです」と語った16歳のメドベデワ。シニアデビューである今シーズン、初戦のスケートアメリカから始まり、ロステルコム杯で2位になった以外、出場した大会すべてで優勝を続けてきた。10月のスケートアメリカの優勝会見ではまだ初々しさを感じさせたが、このブラティスラバの会見ではシニア女子に相応しい貫録さえ醸し出すようになっていた。

 SPでは、全てのジャンプエレメントをボーナスポイントのつく後半に組み込んだ難易度の高いプログラムで、72.55を獲得。落ち着いた堂々とした演技に見えたが、本人は会見で「初出場の欧州選手権で、とても緊張してしまいました」とコメントした。

 フリーでは最後の2アクセルで転倒という珍しいミスがあったものの、7度の3回転を成功させた。心配そうな表情でキス&クライに腰かけたが、フリー142.90、総合215.45で総合1位という結果が出ると、驚きの表情を見せて涙ぐんだ。

二度目の銀となったラジオノワ。

 2位は17歳になったばかりのエレナ・ラジオノワだった。

 SPでは予定していた3回転ループを直前で3回転フリップにグレードアップし、ノーミスで滑りきって70.96を獲得。フリーもほぼノーミスの演技だったものの、GOE(各要素の加点)も、表現力などを評価する5コンポーネンツもメドベデワほど伸びず、フリー139.03、総合209.99で昨年度に続き2位だった。

「細かいミスはいくつかあったものの、今日のフリーには満足している。シーズンでもっとも大切な世界選手権に向けて、ピークがくるようにしっかり調整していきます」と会見で述べた。

 17歳のアンナ・ポゴリラヤは、フリーでは2度目の3ルッツと3ループで転倒。それでも3ルッツ+3トウループなど5度の3回転ジャンプを決めて、総合187.05で3位に入った。

「良い演技はできなかったので、複雑な気持ち。でも経験としては良い体験になりました。もっと成長していきたい」と会見で語った。

【次ページ】 3アクセルは浅田のみという時代に逆戻り!?

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