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羽生に続きフェルナンデス300点越え!
欧州4連覇達成と、次なる野望。
posted2016/02/02 10:40
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
ISU via Getty Images
1月28日、スロバキアのブラティスラバで開催されていた欧州選手権で男子の決勝が行われ、スペインのハビエル・フェルナンデスが4年連続となるタイトルを手にした。
フェルナンデスは、フラメンコのSPで4回転トウループと4回転サルコウの2度の4回転に成功し、102.54の高得点を手にした。SPで4回転を2度入れる決意をしたのは、12月にバルセロナで行われたGPファイナルの直後だったという。
「いつかはという気持ちはあったが、今シーズン必要になるとは思っていなかった」とコメントしたフェルナンデス。もちろん、3月の世界選手権で、いかにして羽生結弦を相手に世界タイトルを守るかを意識してのことだろう。
フェルナンデス、史上2人目の300点越え。
フリー『ガイズ・アンド・ドールズ』では、後半で新たに組み込んだ2度目の3アクセルで転倒したものの、3度の4回転を成功させて200.23とし、総合では302.77を獲得。羽生結弦に次いでISU史上2人目となる300点越えを果たして、4年連続のタイトルを手にした。
欧州選手権を4連覇した男子は、1969年から74年まで5連覇を果たしたスロバキア出身のオンドレイ・ネペラ以来。この大会が行われている会場が、そのネペラの名前が冠されている、オンドレイ・ネペラ・アリーナであるのは奇遇だった。
「空」に喩えられた羽生の存在。
優勝会見では、こんな質問が飛び出した。
「世界チャンピオンの座の上に胡坐をかくことなく、どんどん上達していくそのモチベーションはどこから来るのか。あなたのスケートはまるで“Sky is the limit.”(上限を知らない、の意)に伸びていくようだけれど、ひょっとして“Japanese sky”を目指しているのかな?」フランスのベテラン記者が、ウィットを混ぜてこう聞いた。