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200勝ペースで勝ち続けるデムーロ。
外国人騎手の強さの秘密を徹底解剖。

posted2016/01/30 08:00

 
200勝ペースで勝ち続けるデムーロ。外国人騎手の強さの秘密を徹底解剖。<Number Web> photograph by NIKKAN SPORTS

以前のルメールとの対談では、田辺裕信や岩田康誠の名前を注目騎手としてあげていたデムーロ。

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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NIKKAN SPORTS

 今年に入って8日目の開催、1月24日の中央競馬が終了した時点で、ミルコ・デムーロが16勝で騎手リーディングに立っている。2位が12勝の川田将雅、3位が同じく12勝で、2着の数が川田より少ない戸崎圭太、4位が11勝のクリストフ・ルメール、5位が同じく11勝で、2着が少ない武豊、とつづく。

 開幕したばかりなのに気が早いと言われそうだが、この時点で16勝のデムーロは、年間200勝ペースだ。JRAで年間200勝超えをやってのけたのは、2003年から'05年までの武ひとり。

 デムーロは、昨年3月からフル参戦して118勝を挙げ、賞金王(JRA賞最多賞金獲得騎手)になった。シーズンを通して日本で乗りつづけたことにより、「慣れ」という点で上積みが見込める今年は、さらなる活躍が期待される。かつては「夢」とも「不可能」とも言われた年間200勝超えを達成する、史上2人目の騎手になるかもしれない。

 ここ数年、外国人騎手の活躍が非常に目立つ。昨年からJRAの騎手になったデムーロとルメールを、短期免許や招待レースなどでスポット参戦する外国人騎手たちとひとくくりにするのはいささか抵抗があるが、ともかく、外国籍の騎手が日本の競馬場で、また海外遠征に出た日本馬の背で結果を出していることは紛れもない事実だ。

3着まですべてが外国人騎手、というレースも。

 一例を挙げると、昨年12月のJRA平地重賞は11レースあったのだが、うち7レースを外国人騎手(デムーロとルメールを含む。以下同)が勝っている。12月27日のホープフルステークスに至っては、1着ヒュー・ボウマン、2着デムーロ、3着ルメールと、馬券圏内はすべて外国人騎手だった。

 また、12月13日の香港マイルを勝ったモーリスに騎乗したのはライアン・ムーアだった。メインの香港カップを、武のエイシンヒカリが外枠から内に導く「神騎乗」で制し、日本人騎手の技術を世界に見せつけたが、ムーアもヌーヴォレコルトで2着と、きっちり仕事をした。

 来日した外国人騎手のすべてが素晴らしい結果を出しているわけではない。が、デムーロ、ルメール、ムーアらの好成績には明確な理由がある。

【次ページ】 日本人騎手にも影響を与えたデムーロの騎乗法。

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