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混戦予想を覆した箱根圧勝の青学大。
神野らが抜ける来年も強い層の厚さ。
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph byHirofumi Kamaya
posted2016/01/06 10:30
6つの区間で区間賞を手にした青学が往路復路の完全優勝。覇権はしばらく続きそうだ。
2、3人変わっても優勝しそうな青学の分厚い層。
今回の走りを見て、いま一度青学大の強さを見せつけられた思いがする。
久保田、神野、小椋といった大駒が抜けるため、来年度以降は戦力がダウンするのではないか、という見方がされていたが、箱根初登場の秋山、下田の走りを見ると、全体的なレベルが他大学とは違うことが分かる。
今年の青学大はひとり、ふたりメンバーが変わっていたとしても優勝していただろう。
他チームの指揮官が試合後に語ったことが対照的だった。
「全日本を走ったふたりが故障で欠けたことで、有効打を出すことが出来ませんでした」(東洋大・酒井監督)
「エースの高田が不調。経験者がふたり抜けると、勝負になりませんでした」(早大・相楽監督)
やはり、レギュラーメンバーが抜けると、途端に戦力ダウンにつながるのだ。
トップ選手のレベル、レギュラー争いまで、とにかく青学大は分厚い。この厚みを貫通することは、並大抵のことではない。