プロ野球亭日乗BACK NUMBER
超攻撃的野球と無失点の中継ぎ陣。
侍ジャパン、あとは松井裕樹だけ。
text by
鷲田康Yasushi Washida
photograph byNanae Suzuki
posted2015/11/16 12:30
9回表、松井は逆転二塁打を許したが、強攻策を取った打線に救われた。若きクローザーは反省点を活かし決勝トーナメントを抑えられるか。
小久保監督「あすも同じ場面になったら……」
松井はこの試合で9回に2安打と四球で1死満塁のピンチを背負うと、次打者を追い込みながら2点二塁打を浴びて逆転を許した。
「2ストライクと追い込んでから2本打たれたのが反省点。日本では追い込んで1球、高めのつり球という考えがあるけど、ただ単純に高めに投げると打たれる。140キロから145キロのボールは確実に打たれるので、つり球を投げるのでもきちっとコーナーに、インコースならインコース、アウトコースならアウトコースと投げ分けなければいけないということ。そこを徹底させる」
こう指摘した小久保監督は、こう続けた。
「あすも同じ場面になったら松井でいきます。そこは変わらない」
プエルトリコ戦の最後は、この若きクローザーに託すことを明言した。
「負けたら終わり。必ず勝って日本に帰りたい」
守り勝つ日本の野球をベースに超攻撃的チャレンジ野球で1次リーグを勝ち抜けてきた侍ジャパン。その真価を問われる本当の勝負が、いよいよ始まる。