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もっとゴルフが上手くなりたいだけ――。
1人で米ツアー回る有村智恵の現在地。
text by
南しずかShizuka Minami
photograph byShizuka Minami
posted2015/10/20 18:25
米国の下部ツアーを回る中で「いかに自分が日本で恵まれた環境にいたか気づいた」と語る有村。臥薪嘗胆の時を過ごす。
今年の残り日程で、さらに挑戦を続ける有村。
「ショートアイアンやミドルアイアンまでは良かったんですけど、長いクラブは誤魔化しながらやっていたんですよ。『当たってないなぁ』という感覚のままで。飛距離も出てなかったですし。コーチに相談して修正していたら、自分のフィーリングに合わず全体の調子まで落としてしまって……。でも、結局変えたことによって、今は良い方向にいってるので、結果的には良かったかなと」
有村のレギュラーツアーは8月で終了し、その後は下部ツアーの旅に戻っていった。だが両ツアーに出場し続けていた有村は、下部ツアーに専念している若手選手に比べてどうしても出場試合数が少なくなる。結局、下部ツアーの年間賞金ランクの上位陣に追いつかず、レギュラーツアーのシード獲得に至らずシーズンを終えてしまった。
今年の残り日程では、日本で数試合出場した後に12月の「Q-School Final(来季のシード権をかけた最後のトーナメント)」に挑む予定だ。
有村は、自身が求める理想のゴルフには一生追いつかない気がするという。
「こういう球を打てるようになりたい! と思って、それが出来るようになったら、次はこういう球が……というのが出てくるので。一生納得できるものはないかもしれないです」
日本ツアーの「有村」から米ツアーの“ARIMURA”へ。
有村智恵は、まだまだ進化の途中である。