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東京五輪世代のU-19は逸材揃い!?
小川、堂安……狙うは世界での活躍。
posted2015/10/11 10:40
text by
安藤隆人Takahito Ando
photograph by
Takahito Ando
2017年に韓国で開催されるU-20W杯に向けて、その予選を兼ねて来年開催されるAFC U-19選手権。そのAFC U-19選手権の予選大会がラオスで開催された。
グループJに属したU-18日本代表は、3連勝(2-0ラオス、6-0フィリピン、3-0オーストラリア)を収め、アジア最終予選進出を手にした。
注目したいのは、この大会において、将来の日本代表を担う逸材達が躍動を見せたこと。
彼らは2020年の東京五輪において、U-23日本代表の主軸となる選手達でもあるのだ。彼らがラオスの地で見せた成長の跡に迫った――。
チームの不動のエースストライカーとして。
「『苦しいときに決める』のが僕の目標」
こう言い切るのは、FW小川航基(桐光学園、高3)。
「どんな時でもゴールは絶対条件。それだけでなく、周りを活かすプレーだったり、前線からの守備であったり、献身的なプレーで周りを助ける存在にならないといけない」
攻撃面ではどこからでもシュートを狙い、守備面では前線から身体を投げうってのクリアブロックや気迫溢れるプレーの数々でチームの士気を高める。この大会でも持ち味を発揮し、チームの不動のエースストライカーであることを実証してみせた。
初戦のラオス戦。緊張からかチーム全体の動きが悪く、思うようなサッカーが出来なかった。この状況を救ったのが小川だった。
「みんながイライラしていた。だからこそ、ここは自分がゴールをこじ開けて、チームを楽にしようと思った」
39分、MF坂井大将(大分)がボールを持った瞬間に、スペースに走り出す。
「裏に要求していたのですが、(パスが)ちょっと短いということにすぐに気付いた。でも、相手のDFの手前で受けて反転をすれば、前を向けると考えたんです。もう1人のFWにパスも考えたのですが、『ここは自分が決めきる』と決断した。ピッチ状況が良くなくて、イレギュラーしたのですが、自分のパワーならボールが浮いていてもしっかりとパンチのあるシュートが打てる自信があったので、迷わず打ちました」
戻る形でボールを受けると、鋭く反転し、イレギュラーしたボールを押さえ込むかのように、グラウンダーのミドルシュート。ボールは約25m先にあるゴール左隅に吸い込まれた。