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イビチャ・オシム「日本にもう一度
行けるようならば、私もとても嬉しい」
text by
イビチャ・オシムIvica Osim
photograph bySports Graphic Number
posted2015/09/03 12:50
「イビチャ・オシムの『オシム問答』」、配信は隔週金曜日の予定です。
メルマガ「イビチャ・オシムの『オシム問答』」。
最新号の中身をちょっとだけ……特別にご紹介いたします!
▼Lesson.111 目次
【1】〈今回の「オシム問答」〉
「ヨーロッパに行く選手は、行くことだけで満足してほしくない」
【2】〈「オシムとの対話」〉
「日本にもう一度行けるようならば、私もとても嬉しい」
【3】〈「ジャンマルク・ギウー、アカデミーを語る」〉第2回
「サッカーはアートか、戦いか? それは哲学的な問題だ」
【4】〈「オシムの教え」〉
「サッカーは、リズムとテンポ両方を保っていなければならない」
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【2】〈「オシムとの対話」〉
「日本にもう一度行けるようならば、私もとても嬉しい」
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――ボスニア・ヘルツェゴビナにとっても9月のEURO予選は大事ではありませんか?
オシム:ああ、1週間後(9月3日)にはブリュッセルでベルギー戦がある。グループの中でダービーともいえる試合だ。われわれが勝てば、フランスの本大会に進めるチャンスが広がる。負けたらベルギーがトップになり(実際はウェールズがベルギーに勝ち点3差をつけて首位に立っている)、われわれには厳しい状況になる。
難しい試合であるのは間違いない。(サフェト・スシッチからメフメト・バズダレビッチに)監督を交代してチームも大きく変えねばならなかった。新しい選手たちが入ってきたし、所属するクラブでプレーしていない選手もいる。負傷者も何人かいて、頭の痛いところだ。どうなることか、見守るしかないが……。
「よく知る元選手が監督になっている。成功してほしい」
チームは月曜にベルギーに発つ。私はオーストリアに行って、向こうで試合を見ることになる(グラーツの自宅でテレビ観戦)。スロベニアの試合(9月5日、対スイス戦)もだ。この試合もまた興味深いし、(旧ユーゴ勢は)どこもそれなりに頑張っている。クロアチアは(イタリアを抑えて)首位に立ち、とても有利なポジションにいる。セルビアはペナルティを科せられてしまったが、スロベニアとモンテネグロ、ボスニアが正念場を迎えている。
――まだ可能性があるわけですね。
オシム:ああ、そうだ。それに私が良く知る元選手たちが監督を務めている。彼らが成功して欲しいし、さらに選手たちが後に続いて監督になって欲しい。カタネッチがスロベニアでドルロヴィッチがマケドニア、ブルノビッチがモンテネグロだ。彼ら(モンテネグロ)は新しい監督を探していて、ピクシーにオファーを出したのだが……。
――彼は中国(広州富力)に行ってしまいました。