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<ラグビーW杯に懸ける男たち>
堀江翔太「南アくらいなら、押せます」
posted2015/08/18 10:30
text by
生島淳Jun Ikushima
photograph by
Tadayuki Minamoto
首の手術を乗り越えて、ジャパンに帰ってきた。W杯まで残り2カ月。準備の時間は限られている。だが不屈のフッカーは、確固たる自信に溢れていた。
毎朝、左腕のしびれが収まってないかな―と、かすかに期待して目を覚ます。でも、やっぱりしびれている。
今年29歳になった堀江翔太は日本代表の2番、フッカー。FWの「芯」だ。
昨季トップリーグを制したパナソニックの主将。2013年からはスーパーラグビーのメルボルン・レベルズでもプレーし、'14年には出場時間も大幅に伸び、存在感を示していた。しかし、長年の酷使で首の骨が神経を圧迫、その結果、左腕がしびれ、手に力が入らなくなっていた。