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師弟対談 清原和博×中村順司
KK世代の重圧とPLチャーハン。
text by
Number編集部Sports Graphic Number
photograph byTomoyuki Honda
posted2015/08/14 10:30
春夏合わせて6回の優勝をPL学園にもたらした中村順司監督と、その教え子にして日本を代表するスラッガー、清原和博。意外にも、1対1でじっくり話をするのは初めてだという。
「これから甲子園全部勝ちます」
「'83年の夏に優勝した時、桑田と清原が『これから甲子園全部勝ちます』とインタビューで言ったんです。それが翌日の新聞に載ったので、あれからずっとプレッシャーがかかりましてね……。でもKKだけでは試合に勝てないことを、当時の上級生も同級生もきちんと分かってくれた。部員一人一人がプレッシャーを受け止め、このチームのために何ができるかを、とことん突き詰めて考えてくれた。だから、清原の代は素晴らしい成績を収めることができたんです」
一方の清原さんは、野球部の寮生活の厳しさについて、これまで話したことのないエピソードを語ってくれた。にわかには信じがたい衝撃の告白(ヒントは、ある場所をピカピカに掃除したあとに……)もあったが、ここでは、そのサワリだけ……。
「入学式の2週間前に入寮したんですが、その時は先輩、優しいんです(笑)。『今はまだお客さん』ということで、炊事洗濯、掃除、ユニフォームのたたみ方とか、丁寧に教えてもらいました。でも入学式が終わるともう……。24時間、いつ“厳しい指導”が入るかわからなくて、すぐにホームシックにかかってしまいました」
伝統の「PLチャーハン」で親孝行。
夕食後、上級生のリクエストで、伝統のメニュー「PLチャーハン」を何百回と作らされた、という話になると、中村さんもノってきた(PLチャーハンのレシピは対談本編に紹介されています)。
「あの焼きめしな! 僕は帰省する部員たちに『帰ったらお父さんお母さんに焼きめしを作って、親孝行してこい』って言ったんだ。それで、親御さんから喜ばれたという報告がありましたよ。『これまで何もしてくれなかった子が、こんなことをしてくれた』とね」
そして話は、上級生、下級生の縦の関係をチーム力強化にどうつなげていったのか、という話へと広がっていく──。
清原和博×中村順司「永遠のPL学園を語ろう」──本編は是非、Number883号「夏の甲子園 百年の青春」でお読みください。