ブックソムリエ ~新刊ワンショット時評~BACK NUMBER
代理人は本当に悪者か?
~『ジョルジュ・メンデス』を読む~
posted2015/08/17 10:30
text by
幅允孝Yoshitaka Haba
photograph by
Wataru Sato
サッカー移籍市場の最前線で暗躍しているのが代理人だというのは、よく聞く話である。けれど、実際に彼らは何をしているのか? 長年抱き続けた疑問に答えてくれる1冊が登場した。
C・ロナウド、J・ロドリゲス、A・ディマリア、D・デヘアなどの超一流選手だけでなく、J・モウリーニョ監督の代理人も務める1966年生まれのポルトガル人が本書の主人公、ジョルジュ・メンデス。元々はアイスクリームメーカーの工場で働き、レンタルビデオ店やディスコを経営していたらしい。そんな彼が、なぜ現在のサッカー界で最も影響力を持つ男に成り上がったのか?