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生まれ故郷の高知を選んだ藤川球児の合理的判断。
~“男気”ではなく、投手として~

posted2015/06/25 10:30

 
生まれ故郷の高知を選んだ藤川球児の合理的判断。~“男気”ではなく、投手として~<Number Web> photograph by KYODO

高知ファイティングドッグス入団会見での藤川球児投手。

text by

鷲田康

鷲田康Yasushi Washida

PROFILE

photograph by

KYODO

 広島の黒田博樹投手が、戸惑っているという話を聞いた。

 メジャーを蹴って古巣・広島愛を貫いた“男気”は確かに感動的だったが、黒田も一人の投手である。メジャー時代はひたすら次の登板に向かって自分を追い込み、結果を残してきた。そんな職人気質の男が、復帰以降は自分の登板のことだけではなく、周囲が勝手にイメージする“男気”にも心を注がねばならない。そのことに少し困惑しているというのだ。

 野球選手は人を感動させるためにプレーをするわけではない。アスリートとして、また高額な報酬を得るプロの職業意識として、ベストのパフォーマンスを目指す。そのために努力と準備をしてグラウンドに立ち、その姿に観ている者は心打たれ、何か特別なものを感じる。ただ、その感動や共感は、あくまで結果なのである。

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