メルマガNumberダイジェストBACK NUMBER
岡田彰布が語る巨人のトレード。
「シーズン中はアレがあるからなあ」
text by
岡田彰布Akinobu Okada
photograph bySports Graphic Number
posted2015/06/16 17:25
「野球の神髄~岡田彰布の直言~」、配信は隔週金曜日の予定です。
岡田流トレード論とは?
──なるほど……。さて、読者からトレードに関する質問が届いています。
【Q】:岡田さん目線の見方、持論にいつも納得させられます。岡田さんに質問です。タイガースは現在、好調と言うのには程遠く、その要因として外国人選手の不調、先発ピッチャーの波、怪我人が出ている関係での三塁手不足などなどあげたらきりがありません。この時期にそういう不調なチームに必ずでてくる話題として他球団とのトレードがありますが、岡田さんが監督の時にシーズン中のトレードはどのように考えてましたでしょうか? また昔に比べて大型トレードがあまりない理由は何故なのでしょうか? 特に近年のタイガースの大型トレードは中日(大豊、矢野)←→阪神(久慈、関川)以来、大型と言われるトレードはないように思えます。よろしくお願いします。(千代田のエース#11さん)
岡田:うーん……編成の方針としか言いようがないよな。でも、いつの時代も自前で選手を育てるというのは基本中の基本よな。トレードやFAに頼っていてはアカンと思うで。有名選手を獲ってくれば強くなるというのは大間違いよ。
──長嶋監督時代の巨人しかり、ことしのオリックスしかり……。とはいえ、星野監督時代の阪神はFA選手を積極的に獲得しましたよね。片岡、金本、伊良部……。あの積極補強の成功以降、阪神はFA路線に舵を切って、それが現在までつづいているのかなという感じもします。
岡田:しかしなあ、FAで獲得した選手、あんまり活躍してないやんか。期待通りの活躍をしたのは、金本ぐらいのもんやろ。ずいぶん高い買い物してきてるよなあ。
──たしかに……。ここ数年の阪神はだいぶ無駄遣いしてますよねえ(笑)。そういえばオリックス監督時代、岡田さんは福留の獲得を見送ったんですよね。
岡田:フロントから打診があったけど、「必要ない」と断った。外野にはすでに若い選手がおったからな。補強というのは足りない戦力を補うものであって、足りているところに追加して戦力を余らせても意味がないよ。それにオレは外から連れてくるよりも、そのときにいる選手たちで戦うのがベストだと思ってるからな。
この続きは、メルマガNumber 「野球の神髄~岡田彰布の直言~」でぜひお読みください。