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今週末の織田記念、9秒台は出るか!?
桐生祥秀&「高速トラック」の爆発力。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAP/AFLO
posted2015/04/16 10:30
「テキサス・リレー」での桐生。その後の国内初となる織田記念に向けての抱負を聞かれると「(9秒台を)重圧の中で出してこそ、トップアスリート」とコメントした。
「楽しんで自分の走りをすれば結果はついて来る」
2013年の桐生がそうだし、近年では2010年に女子100mで福島千里が11秒21(追い風1.7m)の日本新記録をマークしている。2012年には山縣亮太が予選で10秒08(追い風2.0m)の自己ベスト(当時)をマークしてロンドン五輪代表選考基準のA標準を突破した。
また、ロンドン五輪代表の市川華菜が11秒43の自己ベストを出したのも2011年のこの大会だったし、やはりロンドン五輪代表の高瀬慧の自己ベスト10秒13も2014年の織田記念である。ちなみに高瀬も今回の織田記念に出場する。桐生とともに、大会で楽しみな選手だ。
周囲の注目が集まる中で、桐生も期待を自覚する。
4月5日には、こうコメントしている。
「期待されている中で出さないとトップアスリートとはいえない。楽しんで自分の走りをすれば結果はついて来る」
公認記録としての9秒台に挑戦する舞台は、2013年の10秒01以降、記録を伸ばせずにいた桐生が、成長をたしかなものとする場である。
そして6月の日本選手権、さらにその先へと駆け上がっていく第一歩でもある。