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7年後の有望選手。
~東京五輪、陸上は黄金世代?~ 

text by

小川勝

小川勝Masaru Ogawa

PROFILE

photograph byAtsushi Hashimoto

posted2013/12/31 08:00

7年後の有望選手。~東京五輪、陸上は黄金世代?~<Number Web> photograph by Atsushi Hashimoto

東洋大学への進学が決定している桐生祥秀。日本人初の9秒台の夢は2014年以降に持ち越された。

 2013年の日本スポーツ界で、目の覚めるような活躍を見せ、新しい時代の到来を予感させた選手として、陸上競技・男子短距離の桐生祥秀(洛南高校)を挙げることができる。4月29日、織田記念の100mで日本歴代2位の10秒01。'98年の日本記録、伊東浩司の10秒00を破って今年中に日本人初の9秒台を出すのではないか。期待は高まって走るたびに注目された。

 結局、9秒台は出なかったものの、高校3年生ながら桐生がすでに日本のトップレベルの選手であることは証明された。6月の日本選手権は10秒25(追い風0.7m)で2位。7月の高校総体は10秒19(追い風0.1m)で優勝。200mでも6月に20秒41を出して日本ランキング3位に入っている。

 10秒01があまりに衝撃的だったため、我々はつい、彼がまだ高校生だという事実を忘れてしまう。だが桐生はまだ、ジュニア(19歳以下)の大会に出場権のある選手だ。シニアの大会で本領を発揮し始めるのは、20歳を迎える再来年以降と考えるのが妥当だろう。

桐生以外にも高校記録を更新した選手が4人もいた!

 彼の出した記録は、あくまで高校生としてどれくらい価値があるのか、という視点で見た方がいいのではなかろうか。100mの10秒01はもちろん、200mの20秒41も、これは高校日本記録だった。100mのほうは桐生自身が昨年出した10秒19を破ったものだが、200mのほうは高橋和裕(添上高校)の20秒57を19年ぶりに更新したものだった。久々に出た大記録だったことが分かる。

 高校日本記録という観点から見ると、今年、個人で注目すべき記録を出したのは、実は桐生1人ではなかった。桐生のほかに4人がマークしており、そのうち3人は従来の記録を大幅に塗り替えるものだった。今年、高校記録を出したということは、今後、シニアの日本記録を出す可能性があり、それは2020年東京五輪の有望選手になることを意味している。桐生以外はあまり知られていないが、今年台頭した高校記録ホルダーたちを紹介しておきたい。

【次ページ】 三段跳・高校生初の16mジャンパーとなった山本凌雅。

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