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等々力最多の観客が求めたものは?
川崎と浦和の“殴り合わない”選択。
text by
茂野聡士Satoshi Shigeno
photograph byJ.LEAGUE PHOTOS
posted2015/04/13 11:35
J1でも確固たるスタイルを持つクラブである2クラブの対決は、常に激しい戦いになる。今季も上位を争う2クラブだけに、2ndステージの埼玉スタジアムでの対決も楽しみだ。
やはりこの2クラブならば、“殴り合い”が見たい。
追加点自体は狙うが、撃ち合う必要はないと考えた川崎。
序盤は引き気味に、そしてビハインドになって以降はリスクを冒した浦和。
今までのように自分たちの良さを出し切るだけでなく、相手を見て試合を運ぶ。オープンではないが、お互いの思惑に面白さを感じるゲームだった。もちろん、相手に寄せられても巧みにいなすパス回しなど、両チームの基本的なプレーレベルの高さがあってこそ成り立っているのだが。
技術、フィジカル、そして頭の体力も非常に使う2クラブ。セカンドステージでの直接対決は現時点で11月7日の予定となっている。リーグ戦も最終盤ということもあり、再びこの日のような膠着した戦いになるのか、それとも――。
「ウチのホームの時は、全く違う戦い方になると思います」
槙野の言葉だ。
今回両チームは、負傷で川崎は小林悠と杉本、浦和は興梠というスコアラーを欠いていた。
次戦は役者、戦略すべての条件がそろった上での“殴り合い”を所望してしまうのは、野暮だろうか。