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「世界大会より緊張感がある」試合。
伊藤華英が語る、全日本水泳選手権。
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byAFLO
posted2015/04/06 10:30
リオ五輪で日本のエースとして複数のメダルが期待される萩野公介。日本選手権では200、400m個人メドレーなど4種目にエントリーする。
すでに2016年リオ五輪への戦いは始まっている!
そして伊藤は、こう続ける。
「今シーズンはオリンピックの前年です。昨シーズン、パンパシフィック選手権やアジア大会などの国際大会で力試しをした選手たちが、その結果を踏まえ、オリンピックへと勝負していくときでもあります。日本選手権はその第1関門になります」
すでに2016年のリオデジャネイロ五輪への戦いは始まっているのだ。
「だから、日本選手権でどれくらい世界のトップに近いタイムが出るかが今後へ向けて重要になります。今の日本の選手たちなら、きっと出るでしょう。世界レベルの泳ぎが観られる、まさに世界大会さながらになると思いますね。
そんな高いレベルの泳ぎと、選手たちの真剣な姿を観てほしいです。海外で高地トレーニングを積んで強化してきた選手たちもいますし、北島康介選手もかなり気合いを入れて取り組んできたようです。楽しみですね」
選手たちは、4年に一度の大舞台を視野に入れつつ、今夏の世界選手権代表を目指し、地道なトレーニングを続けてきた。
そんな日々がこめられてもいる泳ぎを見逃すわけにはいかない。
伊藤華英(いとう はなえ)
1985年1月18日、埼玉県生まれ。ベビースイミングから水泳をはじめ、2000年の日本選手権に15歳で出場。以降2012年のロンドン五輪まで日本代表選手として活躍。現在は順天堂大学博士後期課程スポーツ健康科学研究科精神保健学専攻に加え、非常勤講師として一般水泳の指導と体育会水泳部の指導にあたっている。2006年(200m背泳ぎ)と2008年(100m背泳ぎ)に日本選手権をともに日本新記録で制している。